箸休めのためのドミニク・グリーン



ドミニク・グリーンの履歴書。
(なのに画像は昔のマチュ)

■ドミニク・グリーン(Dominic Greene)
生年月日:1965年10月25日(マッツさんと同じ43歳)
中の人:マチュー・アマルリックさん(Mathieu Amalric)

==人相の特徴==
一見すると平凡。特に目立った特徴はない。
中の人曰く“トニー・ブレアの(爽やかな)笑みと、ニコラ・サルコジの狂気の目を持つ男”

==その他の外見的特徴==
背が低い。筋張った体格をしている。額が広く、童顔。
黒髪(公認FSには毛が薄いとあるが、そうでもなかろう)
大きくて黒い瞳を持つ。

==所属団体==
グリーン・プラネット社CEO、地下組織「クオンタム」幹部。

==出身地==
不明だが、CIAのビーム局長がフランス語で挨拶していることから、
中の人と同じフランス語圏と考えるのが妥当か。

==親 族==
母親…ピアノ教師
エルヴィス…従兄弟。

==性 格==
マチューさんのコメントによると

・ONとOFFで性格を使い分けている。
・本性は粗暴で悪者だが、暴力に対する自意識は曖昧で血を見るのが苦手。
・仕事中は本性を現さず、どちらかというと低姿勢で声が小さく気弱な面もある。

<ヴィランとしての活躍>
ドミニク・グリーンは表向きは発展途上国などの政府に環境保護を訴えるエコロジー・ベンチャーのCEOである。途上国などに対し、生活水準の向上や貧困問題の解決策としてエコ・ビジネスへの参入を求めロビイイングをする傍ら、ヨーロッパの政財界に対し自らの事業への投資を呼びかけている若き慈善実業家。しかしその一方で利益追求のために世界規模のネットワークを持つ地下組織「クオンタム」の盟士でもある。
プライヴェート・ジェットを乗り回し、一日で地球を半周するほど多忙を極めるが、ボリビアの埠頭で自ら伝票にハンコを押す姿がいじらしいほど似あうのはなぜだろう。
組織内では中堅の働き盛りらしく、「トスカ」第3幕の上映会で行われた幹部会議では、年寄りの幹部連中に「あれ、どうなってるかな?」とやんやの催促を受けていた。

<チーム・グリーン>

★エルヴィス
今回のヘンチマンであるエルヴィスは、グリーンの実の従兄弟にあたる。
ただしル・シッフルのクラットに引き続き、ボンド・ヴィランの手下らしい
仕事をしている様子はない。
幼いころは別れて生活しており、早くに両親を亡くして孤児となった。
ストリートチルドレンとして困窮を極めていた矢先、親族である
グリーンに見出されて子分となった。よってドミニクの命令には
絶対服従の姿勢を貫き、かたときもそばを離れない。
ポルトガル語が堪能。コーヒーには砂糖3っつ入れる派。

★ハデシャツさん
名前不明。ハデなシャツを着ているドミニクの手下2。
チーム・ルのレオも名前あったくらいなので、これから判明するかと。
この人、「ダークロード」でトーマスに商談ふっかけたベラルーシ人に似ている。

★カミーユ・モンテス
元ロシア人ダンサーの母と、ボリビア軍の冷酷な幹部だった父を持つ。
メドラーノ将軍に両親と姉を惨殺され、自らも将軍が放火した火事により
背中と腕に大きな火傷を負う。
家族の復讐を人生の目標に定めた彼女は、あえて傷を隠さない服を好む。
メドラーノ将軍に商談を持ちかけるドミニクの愛人となり、
将軍に接近するチャンスを虎視眈々と狙う。
そんな彼女の事情と計画を知りながらも、ドミニクは彼女の行動を
積極的には阻止しようとしない。なにげに暗殺はしようとするけど。
なんかイイなあこういう関係。
影口大嫌いのドミニクは、歯に衣を着せぬ彼女がお気に入り。
ドミニクにとっては彼女が最高のセフレらしいが、カミーユからは
並み以下だと一刀両断。なにもボンドの前でそんな。

<お友達>

★メドラーノ将軍
ひひじじい。嫌がる女性を身体的にのみ手に入れることを喜びとする。
ようするにスカルピアってことね。
個人的にはドミニクから高圧的な契約書を突き付けられ、
「ぼく、やだモン」みたいなぶさくれ顔がちょっとカワイイと思う。

★カルロス警視総監
ルネ・マティスの知り合い。若いころのカストロに似ている。
メドラーノ将軍が地位と名誉にどん欲なら、こっちは金。

★グレッグ・ビームCIA南米局長
メタボ。鼻ヒゲ。非常に狡猾でビジネスライクなプロ。
ただし仕事がちょっぴりやっつけ。
ボリビアの水は飲めないらしい。腹壊せばすこしデトックスに
なるから飲めば?(暴言)
特技はGショック(例の虫を叩き殺すこと)

★Mr.スレイト
えっと、この人、地質学者でしたっけ。
そこはかとなくベタニー臭をにおわせるイケメン。
ボンドがうっかり踏みつぶして殺してしまった(誤認)

★Mr.ホワイト
直接の会話はない。ちなみにトスカの会場でドミニクだけ
特観席だったのは、おそらく会議の主要なコメンテイターとして
会話する回数が多いため、パンピの客から怪しまれないように
という配慮であろう。寒がりだったわけではない。
ちなみに今回、ホワイト爺ちゃんに綺麗な恋人がいることが判明。
どうやら奥さんではない模様。おさかんやね。

★故 ル・シッフル様
お友達でないわけないのである。しかもタメである。
おそらくドミニクなど実働部隊的な幹部が使う活動資金を
調達・運用したり、ロンダリングしたりしてやりくりするのが
ル・シッフルの主な仕事だったのだろう。
あんなクセ者どものワガママを日々聞きながら一人でじっと
株のやり取り…なんという胃の痛くなりそうな仕事だろうか。
グリプラ主催のエコ・パーティやクオンタムのシークレット会議
なんかにも参加なさっていたのだろうか。
あのワサワサしたオペラの受付で1日目のパンフにらって東館直行
…もとい、組織用の特別アメニティを並んでもらってるル様を見てみたい。


<ドミニク誕生までの秘話>
当初、マチューは007ヴィランに内定した時点で過去の敵役のような
目立つ身体的特徴を提案したらしい。
「目に傷をつける」が第一候補で、その他にも髪の毛を剃るとか、
いろいろ提案したが、最終的にはフォスター監督からの
「きみの素顔だけでじゅうぶんだ」という何だかトホホな称賛に同意。
フォスター監督が目指した現代のヴィランは、
悪人本人さえも、自分がどのような悪いことを行っているか、
自覚のない部分があるような人間…ということらしい。
マチュー本人、あのインパクトある大きな瞳を強調するように、
カッと目を向いた芝居に終始している。
普通にしてると善人そうに見えるのでル・シッフルの最中には
ずっと目を細め気味だったマッツさんと正反対である。

また、その小柄で華奢な(脱ぐとそうでもないんだけど)体つきを
フォローさせるためか、当初は対ボンド用の“必殺技”なるものの
構想があったようだ。
胃弱管理人とその周辺では、何の疑念もなく「カニばさみ」だろうと
思っていた。そうだ、あのときぼくらの想いはひとつだった。
挟め、ドミニク。挟むしかない。
それ以外の方法で、あんたがどうやってそのダイナソーを倒すのだ。
でもって倒れなかったらこういえば言い。
「きょうはこの辺にしといたるわ!」…てね!!
正直、本編を見ると例のアレよりもカニばさみのほうが良かったのでは
ないかと心底思う。

<グリーンの生い立ち>
詳しくは不明だが、母親がピアノ教師だったり、生き別れの従兄弟を
探したりするところから見るとそれなりに裕福な生まれのようだ。
この裕福てのは、もちろんアルバニア人の銀行家と比べてだけど。

初恋の思い出は悲惨で、母の教え子だった女の子に恋をしたものである。
片思いなのか、付き合っていたのか不明だが、ある日この娘が
ドミニクの陰口を言っていた事を知り、怒りのあまり傍にあった
アイロンで「・・・・・」したらしい(何をしたかは具体的に明らかに
していない。)

<持ち物>
ル様の吸入器のような特徴的なものは持っていない。
カバラリングとおぼしき、赤い毛糸の腕輪をしている。
ボリビア編ではメキシコ風の開襟シャツを着用。
トスカの会場でクオンタム用に配布された「Q」のバッジを
付けることもある。
いままで無かったってことなのか、会議のたびに配布されるのか?
10個くらい集まったらケシゴムとかくれるのか(むかしの公文式)

<好きな食べ物>
青リンゴ。あっちの人らしくむしゃむしゃ丸かじりする。
そして食べ飽きたらエルヴィスにあげる。

<その他>
お客さん(出資者)の前ではとことん低姿勢である。
しかし一度、相手の弱みを握るととたんに強気で攻める。デレツン。
そのへんがル様とのビジネス流儀(ツンツン)の違いなのか。
仕事柄スピーチが上手だが、ごにょごにょと内気ではにかんだ話し方を
している。これは彼の二面性の表れで、裏の顔であるクオンタムとして、
コワモテの男たちと交渉する際には、ずる賢く大胆で横柄な態度を取る。

【管理人お気に入りのセリフ】

 「わたしの顔を見ている…!」

 「ボリビア、イズ、マスト。」

 「*$×&$#”ッ@:*&%−−−−ッッッ!!!!




ル・シッフルの履歴書

 正直しつこいぞ、まさき君。

※一部に原作設定とまさきの主観を含みます。

<基本データ>

名前:ル・シッフル
生年月日:1965年(推定)月日不明
登場:「007/カジノ・ロワイヤル」[2006]
 (これ以外の登場)
 “Climax!-Casino Royale”[1954](ピーター・ロウ)
 「カジノ・ロワイヤル」[1967](オーソン・ウェルズ)
国籍:不明
母国:アルバニア、またはモンテネグロ(旧セルビア=モンテネグロ)
身長:6フィート(1.83m)
職業:銀行家
特徴:左目が大きな傷のため灰色に濁る。
   また、涙腺異常のため左目から血の涙が流れる。
特技:チェス、ポーカー、厚着、薄ら笑い、知らんぷり
アイテム:携帯吸入器、くだものナイフ、しあわせの白いハンカチ
口癖:「金は返すから。」
好きな色:黒、濃紺、濃茶などの暗色または白
信仰:なし。

中の人:マッツ・ミケルセン[国:デンマーク]
モデル:クロンスティーン(「007/ロシアより愛をこめて」)


船:Sanseeker PREDATOR 108(当Blogでは「売抜丸」と呼ばれる)
PC:Vaio(ラップトップをベッドルームに常設)
服:ブリオーニ
飲物:スコッチ(?:船上ポーカーの時に)、コーヒー(カジノで)
食物:本編では一切食べてない。

時計:Longines Evidenza Chronograph. Reference L2.156.4.98.6
   (ロンジン・エビヴィデンツア)


※2006.11.25追記
 ル様の時計につきましは、不明だったため捜索中としておりましたが、
 コメント欄に早速情報を頂戴しました!ありがとうございました!
 (現行モデルの文字盤はマリンブルーとパープルがあるようですねカッコイイ!)
 実勢価格は1,900〜2,500$程度。


<交友関係>
アレックス・ディミトリオス…裏社会の何でも屋で古い付き合い。ナッソー在住。
Mr.ホワイト…組織「クォンタム」の幹部。ルと顧客のパイプ役。イタリア・コモ湖畔在住。
ルネ・マティス…友達と言っていたが?真相は「慰めの報酬」にて。
マイ・ディア・ジェネラル…クロアチア人の退役軍人。
マダム・ウー…香港の大富豪夫人。たぶんルのコアな追っかけ。
トメリ、ガヤルド、フクツ、ファントム、カミノフスキー、ウォーレンシュタイン…ルの大切なカモネギ御一行様。

<チーム・ル・シッフル>
ヴァレンカ…クロアチア人の恋人。暗殺を担当する部下でもある。
クラット…忠実なる第一の腹心。秘書であり、身辺警護もつかさどる。たぶんドイツ人。
レオ…ボディガード。たぶんギリシャ人かフランス人。
   ルネ・マティスに殺人の濡れ衣を着せられるが、ルは助けに行かなかった。
イケメン君…新人。ボンドに大敗したルの姿に戸惑う様子がかわいい。

<クセ>

・緊張すると左の米噛みを指で押さえる

 これは額に浮いた血管あたりを押さえるクロンスティーンの描写が
 もとになったと思われる。おもにポーカー勝負でブラッフを仕掛ける際に、
 思わず出てしまうクセだったが、ボンドに見抜かれる。つか、そんな
 目立つクセが長年のキャリアで一度も見破られなかったのが奇跡。

・吸入器でなにかを吸い込む

 吸いこんでいるものは映画では不明。原作どおりでいくと覚醒剤。
 映画紹介では喘息薬と表記している場所もあるが、ぜんそくでは
 あのような使い方はしないらしい。また、冷静さを求められたり、
 感情が高ぶった際(おもにイライラしたとき)によく吸っていることから、
 原作どおりになにかのドラッグであろうと思われる。集中力を高めるべき
 ポーカー場面でも常用するため、やはり麻薬ではなく覚せい剤または、
 アンフェタミン系の比較的効力をソフトにしたドラッグと思われ。

・いらち

 仕事が煮詰まったり、他人の都合で仕事が前に進まなくなると途端にいらいらする
 かなりいらちな性格らしい。自分でも自覚があるらしく、あまり取り乱さないように
 例の吸入器に口をやる。ドラッグは愛するボスの健康上よろしくないので、
 クラットくんは代わりに無限プチプチでも持たせるがいいと思います。

***

そういうわけで、ダニエル来日記念ならびにナグホの公開まであと2カ月となりました。ル様のことについては、今まで原作データから単なる管理人の妄想まで幅広く取り上げてきましたが、一度まとめスレを立ててみました。ル様データ完全版ということで。

この度のスレについては、閲覧者の方よりご提供いただいた貴重なマッツさんのインタビュー記事を参考にさせていただき、それを紹介させていただきます。元記事はデンマークの映画雑誌『FILM GUIDE』の2006年度号からです。こちらのデンマーク語の翻訳については、ご提供者:1号さまのご友人がなさったものを参考引用させていただきました。掲載にあたってご了承いただきましたお二人のご厚情にこの場を借りて深く感謝申し上げます、ありがとうございました!!

***

<ル・シッフルについて:まずは原作設定>
「Le Chiffre」は仏語で英語圏では“The Number”(番号、数字)と呼ばれることもある。ドイツ語圏、ロシア語圏でもその国の同様の単語で示され呼ばれることがある。
事件当時の年齢は推定45歳。身長5フィート8インチ、体重18ストーン(114kg)という巨漢。ブラシのような質感の赤茶毛。瞳は濃茶で三白眼。唇が小ぶりで赤い。耳は小さいが耳たぶが大きく、ユダヤ系の血族であることを示す。
ぜいたく好きであるが性格としてはだいたいにおいて慎重。性欲が強く、鞭打ちを好む。車の運転が巧みである。ベンゼドリン(1950年代当時ひろく市販された覚せい剤)を吸入器から吸い込む。

ソビエト共産党のスパイとしてフランス・アルザス地方に拠点置く。アルザス労働者連合組合の地下会計係。有事の際には軍事スパイとなることが可能なスキルを持つ。党の資金拡大と、自らの旺盛な性欲を満たす両得を狙ってブルターニュ地方一帯の売春組織「黄色いリボン」を掌握するが、運悪く同時期にフランスで制定された売春防止法のため商売に頓挫。またMI6フランス課の潜入工作員である1860号(女性)を愛人としたことから、その財政危機が明るみになる。

実名や若いころの生い立ちは不明。1945年、ポーランドにあるナチスのダッハウ収容施設が米軍占領地帯となった際、難民として登録された。米軍が面談した時、記憶喪失と声帯麻痺(失声症)を患っていて、自分の事は全く話せなかった(仮病との疑いがある)
治療の結果、声帯麻痺のみが完治。またアルザス・ロレーヌとストラスブールの土地勘だけを思い出す。難民キャンプから解放される際の、旅券発行にともない氏名を決める時に「自分の存在はこの旅券番号にすぎない」という意味から、ル・シッフルという姓を選択するが、ファーストネームは付けなかった。

<ル・シッフルのプロフィール:マッツさん公式設定ヴァージョン>

彼は不当な理由で母国を追われ、両親も亡くしてしまった過去を持つ。幼いころから路上生活をしていたが、ある日ガラスか何かの破片が左目に入ってしまい失明してしまう。この傷がもとで左目を失明し、学校ではそのために当然ながら一番強くなることはできず、よく殴られることがあった。この目の傷にまつわる事が彼の心の傷として残っている。
ル・シッフルは16歳の時にチェスの天才として初めて公に認められる存在となった。彼はまたポーカー・ギャンブラーとして組織の一員の働きをにない、テロ組織の資金洗浄にも携わる。
ル・シッフルに関しては、テロリズムそのものを描いているわけではなく、彼にしてみれば(かれの稼いだ金が)どのように使われようとお構いなしで、ただそこにお金さえあればよかったということだ。彼は古典的な世界征服を企むような悪役たちとは異なっている。彼は数学の天才で、計算する人間であり、冷血な金の亡者なのだ。


…赤ペンのとこ試験に出るから覚えておくように。

この「フィルム・ガイド」における、マッツさんのロングインタビューはCRの公式パンフレットにもコメントの断片が採用されているものですが、ルの生い立ちについてはスッパリ省略されていたので、興味深いですね。

「不当な理由で国を追われ、両親も亡くし…」
なんとなくコサックの両親をもつ006(アレック・トレヴェリヤン)を思い出しますが、「不当な理由」の内容はおろか、「国(母国)」も確定しないわけですから、これ以上は不明。マッツさんによれば彼の母国はアルバニアかモンテネグロだそうですが、この国名は現在の国境に基づくものであって、ご存知のように1965年当時、モンテネグロはセルビアとともにユーゴスラビアの一部だったわけです。
ですから当時の国名に合わせると、アルバニア社会主義人民共和国またはユーゴスラビア連邦人民共和国のどちらかで生まれたという事になります。当時、アルバニアとユーゴは断交し、アルバニアは事実上の鎖国状態でした。いずれにしても社会主義国家で生まれ、そして母国を追われたという事です。こうしたことから両親はなんらかの政治犯として不当な嫌疑で逮捕され、国外追放された可能性が考えられます。

「路上生活だったころ、ガラスかなにかの破片が〜学校では殴られ…」
…そうだったんですかマッツさん…。
いや、もっとハードな過去があるのかと思ってたんですが。。。それにしても破片にしてはずいぶんひどい傷を負ったものです。ル・シッフルに限らず、007ヴィランには生い立ちや身体的に、ハンディキャップを抱えてそれがトラウマに…という設定が多く、逆にいえばそれが007ヴィランとしてのイコンとも言えるわけです。
マッツさんの言う「心の傷」というのは、こうした辛い過去を抱えてダークサイドに堕ちた天才、というイメージのほかにも、「健全なもの、健康体」への嫉妬という形で表現されています。全裸にしたボンドに対して、その鍛え抜かれた肉体を称賛し、惜しみつつ徹底的に貶めて破壊するという行動は、こうした健康への嫉妬であるとも考えられます。
それにしてもストリートチルドレンでありながら就学してるのは麒麟田村だけかと思っていました(偏見です)何かの支援があって就学していたいうことでしょうか。彼にもまっとうな表社会を歩めるチャンスがあったという事です。それが怪我のせいで台無しになったと。

「16歳のときにチェスの天才として公に認められ」
この「公に」の意味がびみょうなのですが、たとえば「天才チェス少年現れる!」みたいな感じでメディアに取り上げられるようなものではなく、その後に組織の一員になったキッカケがチェスとするならば、真剣士(賭け勝負をする棋士)としてヤクザな世界に足を踏み入れ、その業界で一躍有名になったということでしょう。
そのうち同じギャンブルとしては、もっとメジャーなポーカー勝負の世界に足を踏み入れ、「ポーカー・ギャンブラー」として組織に組み込まれていったようです。

つまり、キャリア的には

  チェス棋士 → ポーカー・ギャンブラー → 銀行家

という流れらしい。このへん、表の顔は完全なプロ棋士であり、そっちの顔も大切にしているクロンスティーンとはちょっと違うという…。ポーカーから銀行家への流れがちょっとあいまいですが、ポーカー勝負師として名をあげる一方で、さらなるキャリアアップを目指し、独学で金融業者としてのスキルを上げていったということでしょう。
そういうわけで、彼が裏街道を本格的に歩み始めたのは16歳の時、でもって銀行業を始めたのはおそらく20代中盤〜後半のことと思われます。

(略歴まとめ)

0〜6歳 両親とともに国外追放に

6〜10代前半 両親を亡くし、孤児として路上生活を送る。

小学校時代(?) 左目を不慮の事故で失明。

16歳 天才チェス棋士として脚光を浴びる。

20代前半 本職のポーカー・ギャンブラーとして裏街道へ

20代後半〜 闇の金融業へ転身(ポーカーは副業へ)

30代 不明。湾岸戦争終結時に、イラクで処刑されたとの噂(台本記載)
   MI6のファイルでは「処理済み」となりお蔵入りに。

41歳 カジノ・ロワイヤル事件


<最後に、まだのこる謎について>

・涙腺の異常
 まさきが知る限り、眼科系でこのような症例は見つからず。
 あったとすれば極めて稀なケースと思われ。

・いつ「ル・シッフル」になったのか
 原作のような設定がなく詳細は不明。ただし彼の表向きの顔である
 「プロギャンブラー」の場合でも、堂々と名乗っていることから、
 その本名は彼以外誰も知らないのかもしれない。

・左目は失明(視力全失)かどうか。
 マッツさんの芝居では、たまに見えないはずの左目でモノを追う時がある。
 このことから、完全な失明ではなく少なくとも影の動き程度は判別できるのではと。

・イラクの一件。
 本編では採用されなかったスクリプト段階の設定として、ル・シッフルが
 故サダム=フセイン元大統領の粛清を受けたとMI6が勘違いしていた、
 というものがあるらしい。なぜ「粛清」されたのか?
 ちなみにイラクとアメリカが蜜月だった時代、サダムの資産を保全して
 いたのはCI・・・・。

・アメリカ財務省とのつながり。
 ル・シッフルがスカイフリート株の売り抜けを支持するワシントン在住の男性は、
 その窓の外に見える景色からアメリカ財務省職員との見方もできる。

・各国諜報部との過去のつながり
 そもそも、なんでカジノ・ロワイヤル事件のような面倒くさい段取りを
 踏まなければル・シッフルを逮捕できないのであろうか?
 各国の諜報部は、強硬手段に出られない弱みのようなものを彼に握られているのか?

・マティスとの関係
 ただ単に、ル様がダマされてたってことでしょう。老人に弱いフラグ。


***

こうして肉付けしてみると、いろいろと面白い背景のでてくる叩けば埃の出るエ□テロリスト・ル・シッフル様。今後もなにか出てこないかと、ばんばん叩いてみようとおもいまつ。


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